ぱんだnoきぐるみ

アクセスカウンタ

zoom RSS 怒りは増殖する。 〜『シン・ゴジラ』と『怒り』

<<   作成日時 : 2016/11/14 14:10  

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

前回の更新からすでに8か月。
こちらの更新同様、ふと思い出して訪れてくださる方もいるだろうことを期待しつつ。


今回は『シン・ゴジラ』について思うことを少し。

なぜ多くの人が「たかが怪獣映画」であるはずの『シン・ゴジラ』に共感するのか。
もちろん、「たかが怪獣映画」以上のものを孕んでいるから、なんだろう。

たとえば原発問題。
あるいは官僚主義。
他にも挙げればいくつもあるかもしれない。
でもそうしたわかりやすいテーマは、確かに重要なことではあるけど、多くは解説可能なものだ。
解説可能であるということは、それが映画である必然も、ゴジラである必然もないということになる。

ではなぜゴジラだったのか。

『シン・ゴジラ』のゴジラは、正体不明の、まさしく怪物として登場する。
彼の身体的な成り立ちを「分析=解説」することはできるけれど、正体はどこまでいっても不明で、作中の登場人物たち、そして見る者の「なぜ?」という問いを永久にサスペンドする存在なのだ。
それはゴジラ映画の原点回帰であって、ゴジラを世界の異物として復権させることは、映画史の要請するところでもあったろう。

一方で、奇しくも同時期に多くの人が見たもうひとつの異物が、なぜゴジラだったのか、という問いに婉曲的に答えてくれるかもしれない。

アメリカ軍の攻撃を受けたゴジラが、悲鳴のような咆哮を上げる。
そして宵闇の中、背の突起全体に青白い光が走ったかと思うと、彼はまさに放射線状に熱閃光を発する。
陳腐な表現ながら、黙示録的ともいえるような、言葉を失うこの場面。
この姿に、『怒り』のラストシークェンスで、海に向かって言葉にならない叫びを発する小宮山泉(広瀬すず)が重なるのは僕だけだろうか?
そこにあるのは、怒り、と簡単に名づけてしまうことがためらわれるような正体不明の叫び、それがあの世紀末的なゴジラの咆哮と共鳴しているように思えるのだ。


怒りは増殖する。
原発問題、沖縄問題等々について語るには、まずこの正体不明の叫びと向き合うことが必須であるように思える。
もしかすると、ISの問題も、イギリスのEU離脱も、アメリカのトランプ新大統領誕生も、こうした正体不明の叫びを聞き流し、解説可能だと勘違いした結果なのかもしれない。



以下、KINENOTOより転載。

『シン・ゴジラ』
製作国 日本
製作年 2016
公開年月日 2016/7/29
上映時間 20分
製作会社 東宝(製作プロダクション:東宝映画=シネバザール)
配給 東宝
レイティング 一般映画
総監督 庵野秀明
監督 樋口真嗣
准監督 尾上克郎
特技監督 樋口真嗣
特技統括 尾上克郎
脚本 庵野秀明
エグゼクティブプロデューサー 山内章弘
プロダクション統括 佐藤毅
製作 市川南
プロデューサー 佐藤善宏 澁澤匡哉 和田倉和利
ゴジライメージデザイン 前田真宏
ゴジラキャラクターデザイン 竹谷隆之
撮影 山田康介
美術デザイン 稲付正人
美術 林田裕至 佐久嶋依里
装飾 坂本朗 高橋俊秋
音楽 鷺巣詩郎
音楽プロデューサー 北原京子
録音 中村淳
整音 山田陽
音響効果 野口透
照明 川邉隆之
編集 佐藤敦紀
スタイリスト 前田勇弥
扮飾統括 柘植伊佐夫
ヘアメイク 須田理恵
キャスティングプロデューサー 杉野剛 南明日香
ライン・プロデューサー 森徹 森賢正
製作担当 片平大輔
総監督助手 轟木一騎
助監督 足立公良
スクリプター 田口良子 河島順子
VFXスーパーバイザー 佐藤敦紀
VFXプロデューサー 大屋哲男
ゴジラアニメーションスーパーバイザー 佐藤篤司
特殊造形プロデューサー 西村喜廣
カラーグレーダー 齋藤精二
出演
長谷川博己 竹野内豊 石原さとみ 市川実日子 犬童一心 柄本明 大杉漣 緒方明 片桐はいり 神尾佑 國村隼 KREVA 黒田大輔 小出恵介 高良健吾 小林隆 斎藤工 嶋田久作 諏訪太朗 高橋一生 塚本晋也 津田寛治 鶴見辰吾 手塚とおる 中村育二 野間口徹 橋本じゅん 浜田晃 原一男 ピエール瀧 平泉成 藤木孝 古田新太 前田敦子 松尾諭 松尾スズキ 三浦貴大 光石研 森廉 モロ師岡 矢島健一 余貴美子 渡辺哲
(C)2016 TOHO CO.,LTD.


『怒り』(2016)
製作国 日本
製作年 2016
公開年月日 2016/9/17
上映時間 142分
製作会社 「怒り」製作委員会(製作プロダクション:東宝映画/制作協力:ドラゴンフライ)
配給 東宝
レイティング PG-12
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
カラー/サイズ カラー/シネスコ
監督 李相日
脚本 李相日
原作 吉田修一:(『怒り』(中央公論新社刊))
エグゼクティブプロデューサー 山内章弘
企画プロデュース 川村元気
プロダクション統括 佐藤毅
製作 市川南
共同製作 中村理一郎 弓矢政法 川村龍夫 橋誠 松田陽三 吉村治 吉川英作 水野道訓 荒波修 井戸義郎
プロデューサー 臼井真之介
撮影 笠松則通
美術 都築雄二 坂原文子
音楽 坂本龍一
音楽プロデューサー 杉田寿宏
主題曲 坂本龍一 feat. 2CELLOS
録音 白取貢
サウンドエフェクト 北田雅也
照明 中村裕樹
編集 今井剛
衣裳デザイン 小川久美子
ヘアメイク 豊川京子
キャスティング 田端利江
ラインプロデューサー 鈴木嘉弘
助監督 竹田正明
スクリプター 杉本友美
出演
渡辺謙 槙洋平
森山未來 田中信吾
松山ケンイチ 田代哲也
綾野剛 大西直人
広瀬すず 小宮山泉
佐久本宝 知念辰哉
ピエール瀧 南條邦久
三浦貴大 北見壮介
高畑充希 薫
原日出子 藤田貴子
池脇千鶴 明日香
宮アあおい 槙愛子
妻夫木聡 藤田優馬
(C)2016映画「怒り」製作委員会

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
怒りは増殖する。 〜『シン・ゴジラ』と『怒り』 ぱんだnoきぐるみ/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる